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EC最強のAmazon!その強さの秘密とは

amazon

私は現在ECサイトの運営にエンジニアとして携わっています。世間のECへの注目度は高く、弊社でもトップダウンで案件が下りてくるなど、経営層の期待のサービスになっています。

国内のECサイトのシェアは、一位がAmazon、二位が楽天で、その後をZホールディングス(元ヤフー)が追うカタチとなっていますが、今の日系企業ではAmazonに勝つことができないと言われています。

今回は最強のECサイトを運営するAmazonに、なぜ我々国内の企業が勝てないのか考えてみました。

Amazonについて

今回Amazonについて勉強するため、ダイヤモンド社から出版されている「amazon 世界最先端の戦略がわかる」を読みました。著者は元日本マイクロソフト代表取締役社長成毛眞さんで、非常に読みやすくスラスラと読めてしまいました。

世界最先端の戦略がわかる

Amazonとはご存知の通り世界最大級のIT企業の一つで、GoogleAppleFacebookと一緒にGAFAとよく呼ばれてますね。時価総額は国内一位のTOYOTAの三倍にもなることから、その巨大さがわかると思います。そんなAmazonがなぜ巨大IT企業となることができたのか、何をしている企業なのかがこの書籍には詳しくわかりやすく書かれていました。

何をしている会社?

そもそもAmazonが何をしている企業がご存知でしょうか?ECサイトだったり、映画や音楽サービス、またIT系エンジニアであればAWSを頭に思い浮かべる人がいるでしょう。下記の円グラフは、書籍内の2017年度の売上情報を参考にしたものです。

Amazon売上内訳
書籍内「アマゾンの売上の内訳」参考

これを見ると、売上の8割弱をEC経由である小売とマーケットプレイスが占めています。マーケットプレイスとはECサイト上の売り場を個人や法人に提供するサービスで、楽天やヤフーショッピングと似た事業形態のものです。クラウドプラットフォームを提供するAWSは、売上は1割ほどですが利益は一番あるとされています。映画や音楽などのプライム会員費が全体の5%ほどなのは少し意外でした。

アマゾン日本事業の2019年(2019年1~12月)売上高は円ベースで1兆7442億1900万円だった(2019年の平均為替レートを1ドル=109円で換算)

アマゾン日本事業の売上高は約1.7兆円

Amazonジャパンのみで1兆7400億円です。楽天のFY2019の売上収益が1兆2600億円なので、その強さがわかると思います。

低価格商品が早く届く

AmazonがECシェアで一番なのはわかりました。ではなぜ人々はAmazonを利用するのでしょう。その理由はみなさんもお分かりのとおり、Amazonだと低価格商品早く届くからです。

安さの秘密

Amazonといえば、売ってないものはないと思うほどの豊富な品揃えと安さが武器です。自らが在庫を持つことで大量発注を可能にし、そしてたくさんの卸業者を比較し最安の業者順に発注を繰り返すことで価格破壊を起こすことができるのです。これは在庫を持たず売り場の提供だけしている楽天やヤフーショッピングでは到底できない芸当なのです。

またマーケットプレイスから他の事業者の購買データを手に入れて、売れ筋商品を自らが仕入れ売りに出すという荒技も行っています。こうしたプラットフォーマーとしての強みも活かし、商品の低価格を実現しているのです。

早さの秘密

Amazonの配送はとにかく早い。お急ぎ便オプションを使えば午前中に注文した商品がその日の午後に届くこともあります。それを実現している仕組みの一つが、2012年にキバ・システムズを買収して手に入れた「Kiva」というロボットによる配送センター内の自動化です。導入以前は従業員が商品の移動に何時間もかけていたのですが、今はこのロボットが数分で行ってくれるそうで、Amazon全社で10万台が稼働しているとされています。

Amazon Kiva robots - Amazing robots work in Amazon

そしてもう一つの仕組みがAIによる予測出荷です。Amazonは購入者の年齢や住所、購入パターンやアクセス頻度などから、その購入者がいつ何を購入するのかをAIを使って予測し、最寄りの配送センターまで事前に出荷しているのです。しかもその予測的中率は8割にもなるといいます。

こうした在庫管理や物流の仕組みにより、注文を受けてから配送するまでの時間をできるだけ圧縮することができているのです。

Amazonジャパンでは配送を国内大手宅配業者に委託しています。日本の大手宅配業者の水準の高さから、委託した方が安上がりだと判断しているようです。

どうする日系企業

Amazonの安さと早さの秘密について触れましたが、実は楽天も自前の配送センターをいくつか所有しています。しかしながらAmazonとのビジネスモデルの違いや後発であることから、まだ拠点数に大きな差があり、Amazonに追いつくことができていません。

またZホールディングスには倉庫や物流を持つアスクルが傘下にいることや、アパレルECのZOZOを買収したことから、これから配送に力を入れることになるのではないでしょうか。

やはりAmazonとの差を埋めるためには配送力を上げる必要があると、どの企業も考えているのだと思います。

世界的なシステムインフラ

ECとは関係ないですが、エンジニアとしてAWSについて触れておこうと思います。AWS(Amazon Web Service)とは、サーバリソースを提供するクラウドプラットフォームサービスで、前述した通りAmazonで一番の利益を叩き出している事業です。同様のサービスをGoogleやIBMマイクロソフトでも提供していますが、世界市場シェアで見るとAmazonが一位で35%を占めている状況です。もはや世界のシステムインフラとなりつつあります。

国内でもNTT東日本ANAといった大企業が導入しており、メガバンクのMUFG(三菱UFJフィナンシャルグループ)が導入表明をしたことでも話題となりました。また先日書いたドラゴンクエストXでも一部でAWSが導入されています。

企業システムのクラウド化は今後ますます加速すると思われます。我々エンジニアがこれからも生き残るためには、クラウド技術によるアーキテクチャ設計や運用スキルを身に着けなければならないのです。

おわりに

その他書籍にはAmazonの経営方針や今後の同行についてなどもたくさん書かれています。そのスケールの大きさから目を疑うような話もありました。身近なサービスということで、エンジニアのみならず興味のある方は是非読まれると良いでしょう。

働き方改革や直近の新型コロナウイルス問題もあり、企業ではテレワークなどの在宅勤務が推進されています。エンジニアであれば、自宅でAWSに触れながらAmazonミュージックを聴き、Amazonで発注した食品を食べるようなAmazon漬けの生活になる人もいるのではないでしょうか。

Amazonは今や生活するためになくてはならないと言っても過言ではないほどのインフラになりつつあります。その圧倒的スケールのお客様第一理念が、Amazonにとっての一番の強みなのかもしれません。

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